融資先

景気と金融の関係

90年代のバブル崩壊後、実態経済では企業の設備投資や民間の投資需要は低迷し、その結果、国民生活にまで深刻な影響を及ぼし、消費不況と呼称される景気状況を招いてしまいました。

当時は超金融緩和政策により銀行の貸出行動の変化がこれに拍車をかけることとなり、金利自由化を柱とする金融自動化は一方で銀行の資金調達コストを引き上げ、他方でエクイティ調達による大企業の銀行離れを引き起こすこととなりました。

これによって銀行は融資先を利益率の高い不動産関連部門に向けざるを得なくなり、結果として不動産融資が膨張していったのです。それは銀行部門から直接のみならず貸金業・リース・信販等のノンバンク経由といった間接的ルートを通じて行わてました。

こうした豊富な資金供給と短期的な資産取引により利潤獲得が結びついて、投機が投機を生む環境のもと地価の異常な高騰を巻き起こしていったのです。

公定歩合の引き下げ

その後、一転して金融の引き締めが行われバブルが崩壊していきます。公定歩合の引き下げや総量規制の実施です。これを契機として、マネーサプライの伸び率の急速な低下が発生し、マネーサプライ水準の低迷となっていきます。

おススメ

金融引き締めの実施に始まったマネーサプライの低迷の要因として、資金需要側では設備投資を中心とした投資需要や逆資産効果等による消費需要の低迷と、資金供給側では市中銀行の貸出行動の変化や日本銀行の金融政策運営の問題が大きな要因となっていると考えられます。

貸出金利の低下によって企業投資の採算性が確保され、中小企業関連中心の設備投資需要が掘り起こされることになります。同時に、それとの関連で株式や土地の資産取引が活発化され、銀行や企業の財務状況を改善していきます。

投資需要と消費需要の高まりに呼応して、銀行部門の積極的な貸出活動が発生し、結果としてマネーサプライの改善に繋がるものと考えられます。